2013年2月の読了本

・2/4 スワロウテイル人工少女販売処 (ハヤカワ文庫JA) 籘真 千歳

かなりいいです。説明的なところがあからさまだったり、描写のバランス感覚に拙いところも目立つけれども、大した問題ではなく。

題材・要素に関する思考が明瞭であり、かつ心理的な納得の深い物語を描けていて、作者に信頼が置けます。ハードSF面も、表紙やタイトルのイメージよりしっかりしています。

既に色々読んでいる今の自分からは、倫理・科学面でよく書けてる退屈しないで済む良作というくらいの受容になるけれど、これは中・高生の頃に読んだら結構インパクトがあるんじゃないかな

・2/8 大鴉の啼く冬 (創元推理文庫) アン クリーヴス

・2/11 アクセル・ワールド13 ―水際の号火― (電撃文庫) 川原礫

・2/13 はたらく魔王さま! 7 (電撃文庫) 和ヶ原聡司

・2/17 「戦争学」概論 (講談社現代新書) 黒野 耐

表面を撫でるような本で物足りないけど新書なら仕方ないか。基礎論の土台がしっかり論ぜられているわけでもないと思うけど、概論だし仕方ないか。

現代日本に関する書き込みが薄いのと、提言・呼びかけのようなもの挟み方が馬鹿みなたいなのと、仕方ないけど現在の情勢からすると古いのが残念なところ。地政学の大枠概念や昔の戦争の話題については知識の補完になる部分があって、読書として無益ではなかったかな。

amazonの評価は褒め過ぎという印象で、自分がブログなどを通して持っている現代国際情勢の認識と、これはというような差分はなかった。

「地政学入門」っていう更に古い80年台に書かれた新書も積んでいるので、基礎論的なものはそちらで賄えるのを期待している。

2/20 マージナル・オペレーション 03 (星海社FICTIONS) 芝村 裕吏

大枠予想通りの事しか起きなかった巻なんだけれど、実際に読むと確りと重い。2巻がよく効いてると思う。さすがは芝村だといったところ。