MIND GAME 感想メモ
- かなり面白かった。
登場人物の来歴が随所で示される辺りから、一番の印象を「「社会史」の存在擁護」として受けたので、最後のスタッフロールに人名がビシッと並んでいるところが結構なクライマックスの一つだった。
今年から映画を映画館で見始めていて、今のところベストはエレファントなのだけれど、その後見た幾つかの作品の中では最もこのMIND GAMEがエレファントに対応するものだと思う。この映画は現在・過去・未来の接続を媒介にモナドとしての個人の中に流れる歴史を賛歌的に描いてはいると思うのだけど、「賛歌」なんて嘘っぱちに決まっているので、エレファントと両輪とすればバランスが取れるっていう感じ。
- クジラから出るシーンをもうめいいっぱい描いているんだけど、描写の細部はともかく、「一所懸命に出る」ってことを執拗に描く辺りが在り来たりな印象で、天国シーンとのパートとの対応上はともかくちょっと意味がよく分からない。2段階あるっていうようなことなのかしら?
- ノスタルジーをフックにするのは嫌い。
- なんかまっすぐにのびのびとがんばれーみたいなメッセージもあるみたいだけど、全体通してそんなのどうでもいいとも言ってるよなあ。