現代小説のレッスン (講談社現代新書)作者: 石川忠司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/06/17メディア: 新書購入: 3人 クリック: 37回この商品を含むブログ (70件) を見る

  • 読了記録。読んでいる間に書きたい事がいくつか浮かんだけれど、書くまで覚えてるかなあ。
  • ある程度評判を聞いていてなお読もうという気になる作家とそうでない作家という感覚があって、自分は自分のその感覚を大体信頼している。しばしばなにかしら別のきっかけで読む気にならない作家の本を読むことになったりするが、読んで面白かった記憶というのはうーんたぶんない。で、この本がいいのはその自分の感覚が寄り添えるところ。好きな作家の解説は面白さとして、興味のもてない作家のそれは面白くなさとして感じる。たとえば前者は阿部和重水村美苗など、後者は村上龍(一つ読んでしまった)や春樹(読まずに済んでいる。というか読んだとカウントしない)、保坂和志(無理やり読もうとしたが数ページで挫折)の項も肯くところしきり(たしかにそうだ。全く必要な仕事だが実につまらない。とおもいますた。2ちゃんと同じようなもんだw。私は御目出度い)。未読で読みたくなったのはいしいしんじ
  • つうかどうでもいい感じで龍はともかく、今更かつ今から(解説でフロイトを持ち出されるようなw)村上春樹なんて(個人的あるいはそれに似た何らかの強度の要請ならともかく、意味的に)読む必要あるんだろうか。じゃなくてないと思う。後回しにされて結局読まれないみたいな。
  • あー。5章の「「資本主義的」感動」とか大好きなのだけれど、そういう嗜好からすると保坂なんか糞だとか思った。まああたしゃあ強度なんて所詮意味の下部構造じゃんっておもうような古ーい人間ですからね。保坂みたいにドサまわりしたり反グローバリズムみたいな人はエラいよね、うーん実にえらい。でも下部構造つまんない、貴族ばんざい!経済ばんざい!自然を搾取せよ!ってなもんよ。
  • つーか、この程度で電波って思ってくれるのならちょろいものだが、「自分のことを説明してくれるものって心地よい」と思うのだけれど、そういう機能もこの本は持っていた。そういう気持ちのいい部分を持つ本。しかし如何せん十分な内容には新書では薄い。